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歌会の歌 それぞれの表情 卯/兎 [十二類合戦絵巻]

卯/兎

あけかたの月のひかりのしろ卯さき
みみにそたかき松かせのこえ

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3枚目の兎が妙にりりしい。。。ちなみにこの時、虎は木の陰でおびえている。。。。猿や兎の小動物の方が果敢に戦っている戦闘シーン

歌会の歌 それぞれの表情 寅/虎 [十二類合戦絵巻]

寅/虎

みるままに涙露ちる月にしも
寅ふす野への秋かせのこえ

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狸軍に夜討ちをかけられ、木の陰でおびえる(?)虎。。。。こうなってはアジアの百獣の王も。。。

歌会の歌 それぞれの表情 丑/牛 [十二類合戦絵巻]

丑/牛

むら雲の空さたまらぬ月をみて
夜半の時雨を丑とこそ思へ
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牛がおとなしく座っている時は後ろ姿が多い。。。馬、鶏、兎と共に狸を蹴っている場面ではずいぶん勇ましい描写なのだが。。。歌の内容もなんだか暗いし。。。うし弁慶(内弁慶)といったところか。。。?
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歌会の歌 それぞれの表情 子/鼠 [十二類合戦絵巻]

詞書もたくみである。
月を題材にした歌合わせでは、それぞれの動物が干支の文字をとりいれながら、歌を詠む。

子/鼠
夜もすから秋のみ空をなかむれば
月の子すみと身はなりぬへし
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鼠はなぜか法体姿。。。法師(子)にかけているのか。。。?

十二類合戦絵巻について [十二類合戦絵巻]

「十二類合戦絵巻」は、室町時代に描かれた御伽草紙の一つである。2006年4月22日から6月4日まで、京都国立博物館の「大絵巻展」で個人蔵の貴重な実物が見れたのだが、運の悪いことに、この期間、私はパリに在住していたのである。遅まきながら、図録を探したのだが、博物館にさえ在庫がないので、これからも古本屋などで目を光らせるしかない。今回参考にしているのは「日本絵巻物全集18(角川書店)」であるが、これとて、すでに絶版である。これも古本屋で根気よく探さねばなるまい。そしていつか実物にお目にかかれることを切に願うばかりである。

十二類合戦絵巻は室町時代に流行した鳥獣草木を擬人化して物語を運ぶという「異類物」とよばれるジャンルの物語である。おおまかにいえば薬師如来の眷属である十二獣と狸率いる軍団との合戦のお話。


ざっとあらすじを紹介すると。。。
ある月夜、薬師如来の眷属である十二獣が月を題材に歌合わせを行った。
そこへ鹿が狸を伴って現れ、判者を申し出る。

戌が出て来て追い返そうとするが、鹿は自分が「歌仙の一分」であることを述べ、龍がその場をまとめ、鹿が判者と歌合わせが始まる。
歌会は滞りなく進み、歓待の宴へと続き、十二支はそれぞれ珍しい肴を持参して鹿を接待する。その様子を供の狸はうらやましそうに見ている。

数日後、十二支獣は再び歌合わせの会を企画し、鹿に判者を依頼するが、鹿はこのたびは辞退する。

先日の鹿の様子をうらやましく思っていた狸が、それならば自分ではどうかと申し出た所、場違いの不心得者と、十二支獣にさんざんに罵倒され、打擲されて、命からがら逃げ帰る。
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狸は口惜しくてしょうがない。この恨み、はらさんものと、狼、狐、鳶などの仲間を集めて復讐戦をもくろむ。

狸の動きを察知した十二支は先手を打つ。勝利は得たものの、狸を捕らえることが出来ず、翌日の戦に備えて野宿する。

野宿して酒宴をはっている十二支の様子を見張っていたトビが洞穴に隠れている狸に夜襲を勧める。狸、仲間を呼び戻し、夜襲をかけて成功。十二類を蹴散らす。
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十二支、体勢を立て直し、反撃。狸軍、ちりぢりとなり、狸は命からがら逃げ出す。
一旦は鬼に化けて十二獣をかみ殺そうと計画するが、犬に見破られる。

狸はついに恨みつらみを捨て、仏道の悟りを開くため、妻子に別れを告げ、法然上人門下の弟子となり、夜な夜な腹鼓をうって念仏を唱え、京、西山の庵に隠棲するが、和歌への執着だけはついに捨てきることが出来なかった。



というお話。


「十二類合戦絵巻」」と題のついた物語だが、この話の主人公は十二類ではなく、タヌキである。下手の横好きだったのかもしれないが、なんだか狸が可哀想になってくる。「神に選ばれた」プライドを持つ十二獣からすると、「春日大社」の神使である鹿は許容範囲でも、狸は「論外」の存在だったのだろう。純粋な善意で参加をしようとしたのに、居並ぶお歴々の冷たい反応に恥をかかされた。。。などは、現代の人間社会にも十分ありそうな光景である。

それにしても登場人物達のなんと生き生きと描かれていること。上下や鎧を着た獣達の所作は、人間より人間臭いというか、擬人化されていることにより、人間の持つ表情がよりクローズアップするというか。昔、山の中では本当にこのような光景が繰り広げられていたのではないだろうかと錯覚さえ起こしそうなリアルさがある。人間の身勝手な山の切り崩しによる宅地化や道路整備などが、これらの自然の生き物の権利を奪ってしまった。闇が排除されたことにより、魔物が駆逐されてしまったように、山が神秘の霊域であった頃とは異なり、人間から見通しの良い山にこのような異界は存在し得ないのである。

動物の存在がより身近で、彼らの中に神性を見いだしていた人々でなければ、このように闊達な絵は描けない。自在に画面を飛び回る動物達をみていると、滅ばねばならぬ種は人間なのではないかとさえ思う。
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十二類が野宿する場面。 炊き出しをしている兎、覗き込む鶏。おたまを持つ手の表情がリアルで、湯気のたつ鍋の中身は何だろうと想像してしまう





パリの牛パレード [丑]

2006年5月、パリに滞在していた時のこと、パリの市街地を舞台にしたvach'art parade a paris(ヴァシュアール・パリ)という展覧会が開催されていた。有名、駆け出しのアーティスト達により、着色、工夫した実物大の牛があちらこちらに展示されるというものであった。街を歩いているとあちらこちらに登場する牛達は、どれも個性豊か。パリだけでなくニューヨーク、ロンドンなどでも行われたらしい。約10日間の展示の後は、オークションにかけられるとのことであった。
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撮影裏話: 富士山麓風穴3日目 岩隠れの術 [丑]

気を取り直して3度目の正直。風穴の中は天候が晴れでも雨でも関係ないのだが、衣装の持ち運びが大変なので、天気予報で晴れの日を選んで出発。
今回は無事入場。前回と同じ場所で、三脚の高さを変えて撮影。
しかし、前回にはおこらなかったハプニングが起こった。前回は幸いなことに撮影をしている一時間半ほどの間は貸し切り状態だったのだが、今回、撮影をしていると

「声が聞こえる」

長く続く隧道の向こうから人声が。。。

「どうする」
「どうしよ、とりあえずコート着とく? 私が鍾乳石を撮りに来ているって感じで」

コートを着たところで、派手な頭は隠しようがないのだが。。。とりあえずは。。。

モデル、さささっ、とカメラマンの背後へ。人声が近づき、大人4人連れが姿をあらわす。カメラマン、レンズを天井へ向けて鍾乳石を撮影してるポーズ。。。

「どう、これ?」

と、振り向いた瞬間ぎょっとした。モデルがいないのである。しかし、ここで声を上げるわけにはいかないと思い、一人で来ている風を装う。後ろに行ったと思ったけど、隧道の奥でも見にいったかな。。。と思ううち、隧道の奥まで言った4人連れがUターンして帰っていく。。。あれ? モデルはどこへ。。。と探すと

「ここよ」と、とつぜん、背後の闇が動き、足下にモデルの顔が。

「ひえええええええ、そこにいたのっ」
「ふふふ、忍法傘がくれ」

なんと、モデルはカメラマンのすぐ後ろでしゃがみ、誘導灯をカバーするために持って来ていた黒い傘の陰に隠れていたのだ。すぐ上に誘導灯が点灯し、その光が眩しすぎて、逆に直下は真っ暗闇なのである。4人連れは全く気がつかなかったに違いない。
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忍法 傘隠れ。。。

今年、丑年の撮影ほど苦労をした年はなかった。前年のネズミの撮影が一度で終わって快挙!などと喜んでいる場合ではなかったのである。重ねに重ねて計5回。最後とはいえ、もう参ってしまう。ようやく無事にすんでホッ。。。である


撮影: 富士山麓風穴2日目 お休み日 [丑]

一日目に撮ったものを帰ってパソコンで見たところ、全体はいい感じなのだが、どうも足下の水面の写りが物足りない。。。。

「角度が悪かったかな。。。。」

と、カメラマンがぼそり。。。。

「いいよ、最後だし、こだわろうよ」

にっこりと微笑むモデル。。。。

ところが。。。ああ。。なんと。。。張り切って出かけた2日目、風穴は調査のため立ち入り禁止。。。。

「えええええええええええ」

片道100km、カメラマン、モデルの悲痛な叫びが富士山頂へ響く。。。。


撮影: 富士山麓風穴 [丑]

大台ケ原、那須高原とさまよったあげく、最後に「日本一の山」富士山麓の風穴にたどりついた。富士山麓には富岳風穴、鳴沢氷穴など、富士山の爆発の際にできた溶岩隧道
が多い。風穴の中は、まるで巨大な人骨の墓場にはいったようで、天井の鍾乳石からは地下水がしたたる。
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洞窟内は誘導灯で通路が照らされている。灯の陰になっている所は全くの暗闇。誘導灯をフレームに入れないようにしようとすると。。。これが以外とむずかしい。通行人が安全に見学できるようにまんべんなく配置されているので、フレーム内に入ってくるか、画面内に入らなくても、強い光源によって露光調整が邪魔されるか。。。

それでもどうにか場所を探し、片側だけに誘導灯の続く直径3メートル程の隧道で、誘導灯に布をかけて調整し、露光を長めにして撮影。。。不安がよぎるのでフラッシュでも撮影。。。
下の2枚の写真、同じ状況でこれだけの差が出る。どちらが吉とでるか分からないので、ひたすらシャッターを切る。しかし露光を長くすると、モデルがポーズを取る時間が長くなり、こんなに露光の長い撮影は初めてなので、ぶれたりすることも多い。。。
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「地獄の入り口で、足下の水鏡に映る人間達の様子を手に溜めた気をとおして見透かす感じ、はいっ」
「まだ気が溜まらない。。。集中できないよ。。。あっ。。。溜まってきたっ」

このモデルの「気」のタイミングと露光のタイミングがこれまた。。。。合ったり合わなかったり。。。

ちなみに風穴というのは一年を通じて一定の13℃である。夏は涼しく冬は暖かい。


ロケ地探し2 那須茶臼岳 [丑]

次の候補地は那須茶臼岳である。次のイメージは噴煙吹き上がる中の荒涼とした風景。。。麓には殺生石もあり。。。

11月22日。東京の目黒区から出発。今回のロケは初めてのレンタカーである。なかなか快適だ。目黒から那須茶臼山までは約200km。首都高速からは富士山が遥かに見えた。快晴。幸先がいい!東北自動車道に乗り継ぎひたすら那須へ向かって走る走る。。。。

一般道に下り、那須エリアに入った頃から雪がちらつきだした。

「雪が降ってる???」
「なんか。。。対向車、さっきからみんなスノーチェーンつけてる。。。」

那須湯本に入ってからは雪は本格的になりだした。余裕で積もっているのだ。

「どうする?スノーチェーンなんてないよ」
「ううん。。。」

悩む必要はなかった。ボルケーのハイウェイの入り口で

「この車、チェーンつけてないね、はいUターンして」

と、あっさり追い返されてしまったのである。後ろにいた横浜ナンバーも同じ運命に。。。

ボルケーノハイウェイの後、山麓駅からロープウェイに乗って山頂へ行き、そこから徒歩で20分程の無限地獄と呼ばれる地点で撮影をする予定だった。無限地獄は始終ガスが立ち上っているところで、「あまり立ち止まらないように」との注意書きがされているところである。事前に見た写真では生命の存在が全く感じられないような荒涼とした雰囲気で気に入ってしまったのだ。

「事前に着替えてね、コート着て、その場所に行ったら、さっとコートとって、さっとポーズとって、ちゃっちゃと済ませようね」

と事前に打ち合わせまでしていたのに。。。。ボルケーノハイウェイにさえ乗れないとなると、那須行きは全くの徒労に終わってしまった。

ハイウェイのすぐ隣に「殺生石」エリアがある。柵で区切られた殺生石の周りでは、ウサギや狐などの小動物は数分で死んでしまうそうだ。この日も地元の登山家の有志のかたが、殺生石の付近の見回りをしていた。「入るな」との注意書きがあるにもかかわらず、年に何人かは柵の中に入り、毒ガスで意識を失ったりする事件があるそうだ。
毒ガスは空気より重いので、大人の場合は写真をとるために屈んだ時などにやられてしまうらしい。注意書きがあるのだから。。。。自業自得だよね。。。
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ガスは目に見えないので、今ひとつ危険を感じられないのかもしれない。しかし、柵にはめこまれたお賽銭(?)をみると、ガスの威力を見ることが出来る。アルミの一円玉などは数日で写真のようになるそうだ。
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無限地獄の撮影は中止で正解だったのかも知れない。。。。
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殺生石エリアの石地蔵群

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